子供にテニスを教える時に覚えておいて欲しい大事なこと

 どうも!現役コーチのジュリイです!

僕は1人のテニスコーチであると同時に、複数店舗のテニススクールの責任者でもあります。

日々テニスコートでラケットを握りレッスンをすると同時に、たくさんの若いコーチの研修も定期的に行っています。

どこのテニススクールもそうだと思いますが、コーチへの研修は、そのスクールの責任者にとって非常に大事な仕事の一つです。

若いコーチ達は体力もあり、テニスの技術もそれなりにありますが、テニスが上手なだけではレッスンはできません。

テニスが上手いことと、テニスを上手に教えることは違います。

そして、テニススクールのレッスンは、ただテニスの打ち方を教えるというだけのものではなく、生徒さんが充実した時間を過ごせるように配慮することも求められます。

それは挨拶の仕方から始まり、言葉遣いや安全確保の仕方など、むしろテニス以外の事柄の方が多いです。

昨日の夜も、若いコーチが集まり、キッズ、ジュニアクラスのレッスンのための研修を行いました。

幼稚園児の子供から小学生くらいの子供への接し方や、安全面の管理の仕方、もちろんテニス技術の指導方法まで、濃い内容の事を若いコーチへ研修しました。

その内容の一部を書いてみようと思います。

●低学年の子供に対しては、走る、跳ぶ、投げる、をレッスンの中に取り入れることと、その理由

低学年の子供にとって大事なことは、テニスの技術を教えることではなく、運動能力の基礎を作ることにあります。

ラケットを握ることもレッスン中にはもちろん行いますが、それよりも子供1人1人の運動能力を高めることの方が大事だと考えます。

それには「走る、跳ぶ、投げる」の基本動作をたくさん取り入れ、テニスの道具を使った遊び、と捉えた方が楽しめるし、自然に身に付くと思います。

生まれてからまだ数年しか経っていない子供は、テニスラケットでボールを打つ、なんていうことがすぐにできる訳はありません。

回りくどい書き方になりますが、フォアハンドストロークを打つには以下のようなことを一瞬で判断し、予測を立てて行っています。

まず最初に、相手からボールが飛んで来た時に、そのボールの速度と高さを見て、バウンド地点とどれくらい弾むのかを予測。

それと同時に身体を動かし始めなければいけません。

足を動かしてボールに追いつくための1歩目を踏み出します。

2バウンドまでにボールをヒットするために、最適な位置まで身体を移動させ、同時にテイクバックを行う。

最適な位置で止まり、ボールとの距離とタイミングを合わせてラケットを振り出し、ラケットのフェイスを飛ばしたい方向へと向けた状態でボールに当てる。

フォロースルーを取りつつ、次のボールへの準備。

このように、たった1球のボールを打つためにも予測し、判断し、距離感を合わせ、タイミングを合わせ、ラケットのフェイスを調整して・・

これって実はものすごく難しいことですよね。

長くテニスをされているあなたにとっては簡単なことですが、この物理世界に慣れていない子供が一度にたくさんの情報を処理し、判断してラケットにボールを当てることって、めちゃくちゃ難しいことなんです。

あなたに当てはめると、テニスボールくらいの大きさのラグビーボールがワンバウンドして、そのボールをバットで打つのと同じ感覚でしょうか?

そのくらい難しいものだと思って下さい。

子供にとっては、ボールの軌道が読めない(経験が無い)ので、当然ボールを上手くキャッチすることができません。

多くの子供は、まだ動体視力が発達していないので、動く物を目で追うことができないのです。

これは訓練次第で良くなっていくものですが、繰り返し根気よく慣れていかないといけません。

増してや、その動くボールに対してラケットに当てる。さらに相手コートにコントロールするなど、不可能と言ってもよいくらい難しいことです。

あなたに当てはめてみると、相手コートのネットにフェデラー仁王立ちしていて、あなたが大きくバックサイドに走らされ、フェデラーに対してパッシングショットでエースを取るくらいの感覚でしょうか?

そんな難しいことにチャレンジしている子供たちに対して、あなたならどんな声掛けをしますか?

普通は「がんばれ~」という応援や、少しでもできたことがあれば、「上手、上手!」という褒め言葉になるのではないでしょうか?

僕が研修で教えたのはそのようなことです。

大人のレベルから見るのではなく、1球のボールを打つために子供の中で何が起こっているか?それが子供にとって、どれほど難しいものなのか?

それを子供の気持ちになって理解すれば、やみくもにアドバイスすることが、如何に無慈悲で、如何に子供のやる気を無くさせているかが分かると思います。

そしてそれは子供だけでなく、程度は違っても一般成人のスクール生にも言えることです。

やみくもにアドバイスするのではなく、相手の立場や経験や、テニスへのモチベーションによって、伝え方を変えるべきだと思います。

子供への指導の仕方を通じて、生徒への接し方の大事さを学び取ってもらえれば、今回の研修は彼らにとって意味のある時間になったと思うし、そう思いたいです。

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おまけ

自分の子供にテニスを始めて欲しい、テニスを教えてあげたいと思う親は多いものです。

しかし伝え方を間違うと、子供にとっては押し付けになり、最悪の場合テニスが嫌いになってしまうことも考えられます。

過去記事「はじめてのキッズレッスン」は、ジュリイの実際のレッスンの進め方を書いていますので、合わせて読んでみて下さい。

こまめに更新します。

ありがとうございました。

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コメント

  1. ジュリイ ジュリイ より:

    てにままさん、こんばんは(^-^)
    なるほど・・・。
    うちで家庭教師をお願いすることがあればてにままさんのご意見を参考にさせてもらいます。(;´∀`)

  2. ジュリイ ジュリイ より:

    あつさん、お久しぶりで~す(^-^)
    >>私たちの頃は外で走り回って遊んで怪我して自分で
    それなりの運動神経、反射神経を身につけてきた気がしますが、今、子供が外で思いっきり遊んでいるという光景が見られませんよね。走り方から教えなきゃいけないのでは。。と思ってしまいます。
    まさにおっしゃる通り!最近の子供たちはゲームしかしてないんじゃなかろうか?てくらいですね。たまに、「公園に行ってくる」と言って出ていくと、公園でゲームをしていましたよ(-_-;)
    挨拶は基本なのでしっかりして欲しいですね。そこには社員とかアルバイトとかは全く関係ないですからね。
    テニス以外のことを指導することが本当に多いですよ(>_<)

  3. てにまま より:

    >テニスが上手いことと、テニスを上手に教えることは違います。

    テニスもですけれど、勉強もです^^

    家庭教師を選ぶのに成績が良い(頭がいい)人を単純に選ぶと失敗します。

    1を聞いて10を知る・・・の人では
    2~9のことが判らない生徒に
     「どうして、そこが判らないのかが判らない」状態なんですもの(爆)

  4. あつ より:

    こんばんは。
    子供たちに教えるのは難しいことと思います。
    私たちの頃は外で走り回って遊んで怪我して自分で
    それなりの運動神経、反射神経を身につけてきた気がしますが、今、子供が外で思いっきり遊んでいるという光景が見られませんよね。走り方から教えなきゃいけないのでは。。と思ってしまいます。親御さんもうるさそうだし。
     
     ジュリイコーチは若手コーチの指導もされているのですね。またそれも大変そうですね(笑)うちのスクールで「はい?」って思ってしまう事は挨拶しないコーチが結構いるんです。私の主観的な考えだと挨拶は人としての基本!と思っているのですが、もっともスクールに限らず勤務先でもそんな人たちが多いので段々自分も慣れてきてしまいましたが。
     最初は(ありえなーい)なんて一人で怒ってましたが今は(そんなもんなんだな)と悟った?(笑)